TOP > DMU卒業生のインタビュー > DMU卒業生インタビュー シスメックス株式会社 LS事業本部 LS営業部 岡本 晶様

2020.05.26

Voice.1

name

シスメックス株式会社 LS事業本部 LS営業部 岡本 晶様

“ROIを意識した施策を打つことができてきています。対象顧客を明確にして効果が出やすい施策を考えられるようになりました。”

INTERVIEW

DMU受講前に抱えていた課題

弊社では医療関係者向けおよび患者様向けのOwned Mediaを運用しているものの、情報の流れは一方通行となっていたためにマーケティング活動に落とし込む仕組みが完成されていませんでした。

一方、双方向の情報伝達やマーケティングへの活用を実現するためには対象者のどのような情報を取得すべきか、何を目標とすべきかが不明確なために具体的な施策を打つまでには至っていませんでした。

DMUの受講を決めた理由・決め手

デジタルマーケティングという言葉を知った当初は膨大なデータをどう解析したら良いのか、どうやって組織を巻き込んでいくべきかなど不安を覚えることも多くありました。

体験会ではグローバルでのデジタルマーケティングの最新動向や企業が抱える課題、そして取り組むに当たっての数多くの解析ツールやサービスを具体的に教えていただいたことで「デジタルマーケティングを学ぼう」という気持ちを後押ししていただきました。

また作成中の社内向けの企画書について事細かにアドバイスをメンタリストの方からいただくなど、「学ぶ → 実践する」にあたって支援いただけるという安心感もありました。

DMUブートキャンプで一番学びの多かった講義テーマ

カスタマージャーニーですね。講義やグループワークでは弊社の「術後乳がん患者様のがん再発予測リスク」を調べるサービスを対象としました。これまでは「こうに違いない」という顧客イメージをもとにプロモーション施策やマーケティング施策に取り組んできました。

具体的には術後の患者様を対象としているのだから、乳がんの手術を受けられた直後の患者様がターゲットと捉えていました。ただしその顧客イメージはある一瞬だけを切り取ったものであり、組織としてもその部分だけにフォーカスした施策に熱心になっていた部分がありました。

講義で学んだ、対象とする顧客(ペルソナ像)を設定し、時系列での弊社との接点を探すという視点は、決して新しい手法ではありませんが目からウロコであり、日々の忙しさのあまり近視眼的になっていた自分に気づかされました。

その結果、乳がんになる前、乳がんと診断された後など幅広いライフステージを意識した施策が不十分であること、そのためにはどんな施策を打つべきかなどプロモーション戦略を打つうえで非常に良いきっかけになりました。実は講義だけでなく、一緒にワークに励んだフィードバックから気づかされた点も多く、独学では得られない学びがあったのは本講座ならではと思います。


DMUの授業は、授業の前にテキストで予習し、当日の前半は座学、後半はグループワークとすることでインプットした情報をアウトプットするスタイルです。

これにより知識を身体で学ぶことが可能になります。専門用語含めて授業でわからなかった部分はメンタリストにフォローしていただくことが可能ですので、マーケティング未経験の方でも無理なく続けることができるのも魅力です。

DMU受講後の成果や変化

企業活動において投資した費用に対して効果が得られているのかといった費用対効果(ROI; Return On Investment)検証は避けられません。

受講後は何を指標とするかが明確になり、効率的な運用ができています。これはデジタルマーケティングに限らず、日常的な業務においても展開可能な学びでした。

がんを対象とした臨床用および研究用のプロダクトのプロモーションやマーケティングを私は担当しています。その中でターゲットは誰(WHO)なのか、そしてどのような状況で弊社製品を求めるのかといった顧客の行動や思考の変遷を意識することで、より効果的な施策を企画・実行できるようになりました。

例えば、効果検証の難しい雑誌などへの広告掲載を見送る一方で、お客様ひとりひとりへの効果を測りやすいWEBセミナー(+視聴後アンケート)の企画および実現、Webフォーム改善やDB構築により顧客情報含めた問い合わせ情報を蓄積する体制の構築、サイト周回性の高いWebサイト設計や最適な検索ワードの設定、またメルマガ改善では複数のクリックフィードバックポイントを意識して設けることで営業を経由せずに訪問案件を獲得するなどOne to Oneマーケティングが実現しつつあります。

 

実は最近の実例ですが、ある患者様向けwebサイトにて共同研究の先生に依頼して弊社製品に関する医療コラムを掲載する機会がありました。その結果、明らかに患者様による弊社webサイトへのアクセスと思われる案件が認められており、これまでの環境整備が功をなした例かと思います。

ユーザが追加した画像

DMUの学びを活かして今後実現したいこと

まずはフィールドセールスなど顧客である医療関係者と接点をもつ担当者に共通の名刺管理ツールを導入することで、顧客情報を集積していく体制構築を目指すとともに、対象顧客に刺さるコンテンツ制作を進めます。

その後は顧客の行動やセグメントに応じたMAシナリオを設計・実装することで、HOTリード(弊社製品への関心度の高い顧客)の育成に取り組んでいきたいと考えています。

DMUでの収穫は、対象顧客に「点」でアプローチをかけるのではなく、「線」で捉えること。そして各プロセスを定量値化することでPDCAを回してブラッシュアップしていくことを学びました。

この考え方は決してマーケティングだけに特化したものではなく、どのような環境や担当職務であっても共通する考え方かと思います。

DMUに今後期待することやメッセージ

今はブートキャンプから始まりラボラトリーに終わるパッケージのような講座になっています。ただしDMUを知らない方が申込むには受講スケジュールや授業料など少し躊躇する部分もあります。その意味ではパッケージだけでなく、気軽に参加できるような単発講座(例:Google Analytics実践講義など)を開放することで、DMUとの接触機会を拡げ、またコンテンツを通じてリードの育成まで実現できれば、結果的にデジタルマーケターの普及につながると考えています。

また習得レベルに応じて様々なプログラムを用意しても面白いかもしれません。卒業生のコミュニティを設けることでデジタルマーケターの情報交換の場を設けるのも面白いですね。

異業種の集まりならではの面白さとしては、そこから何か面白いプロジェクトやスピンアウトする可能性もあるかもしれません。

日本、特に大阪エリアはデジタルマーケター人材の育成や確保が難しいと聞きます。DMUは中心的な立場でデジタルマーケティング人材の育成という部分で業界を盛り上げていくことを期待しています。

 

ユーザが追加した画像